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■作品について小谷さんの作品は、花鳥風月をテーマとしている日本画の中で、特別な技法、岩絵の具を点描に使用している点がとてもユニークです。点描といえば、フランスパリの新印象派ジョルジュ・スーラやポール・シニャックなどがあげられますが、それらを日本画の中で表現されています。岩絵の具と膠を混ぜて、1ミリにも満たない小さな点で描くことは、集中と同時期に、意識が解放されるような感覚を見るものに与えます。例えば玄関などにとても合う作品となりますので、新年や節目を迎える際に、コレクションとして加えていただけたら幸いです。■作家コメントどの作品も共通して、そこにある形の捉え方ということをテーマにしています。日本画ではデッサンやスケッチをして、その輪郭を元に彩色していく手法が一般的です。私はその輪郭の曖昧さや捉え方に興味を持って制作しています。輪郭には作者の見た主観が現れます。私は私自身の主観は作品から極力消したいと思っています。点を使って作品を描いているのは、点線が仮を表すことに習って、輪郭そのものを広域に捉えられるように使っています。あえてモチーフを設けているわけではなく見ている景色や物の周りを曖昧に描くことで、それらの輪郭の曖昧さや捉え方見ている景色や物への疑問を描きたいと思っています。■作家紹介小谷里奈1984年、東京都生まれ2012年多摩美術大学大学院美術研究科絵画専攻日本画研究領域修了自然のフォルムを手かがりに、ものの見え方の曖昧さと、形を現す線に対する疑問を呈し点描の技法で制作を行う。■主な活動個展(2012/2016/2017/2020 彩鳳堂画廊/東京)日中国交正常化40周年記念「日中美術展」(2012 東京美術倶楽部/東京)第3回日本画の位相(2017 日本橋高島屋/東京)ART TAIPEI(2019 台北ワールドセンター)百年の杜のアート「紫幹翠葉」(2020 明治神宮ミュージアム/東京)など■主な受賞第1回 TERRADA ART AWARD 優秀賞 審査員山口裕美賞第1回石本正日本画大賞展 大賞第36回上野の森美術館大賞展 優秀賞ニッポン放送賞seed山種美術館 日本画アワード2024 奨励賞 など●ANA ART TRANSIT 旅・地域をキーワードに社会とアートを繋ぐANAグループが取り組むアートプロジェクト。国内外で開催される展覧会情報や今をときめくアーティストたちを幅広く紹介しています。本作品と作家の詳細は こちら>>>