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A-styleソムリエ ワインコラム アーカイブVol.2 ソムリエおススメのワインや美味しいワインの飲み方をご紹介します。

2024.6.11
フレンチの名店“アピシウス”の情野 博之シェフソムリエが語る
「フレンチとフランスワイン」

監修 ワインアドバイザー 情野 博之シェフソムリエ

トップソムリエが語る!フランスワインの魅力とは

フランスワインの最大の魅力は深みに満ちた歴史と豊かな多様性でしょうか?フランスはワインの聖地として名高く、世界のワイン生産者から一つのベンチマークとして認められています。『テロワール』と呼ばれる土壌や気候条件が、ブドウに独自の風味や特性を与えます。ブルゴーニュはエレガントなピノ・ノワール種やシャルドネ種、ボルドーの力強いカベルネ・ソーヴィニヨン種まで、地域ごとに異なる個性が楽しめます。
また、フランスのワインは伝統的な醸造技術と革新が見事に融合し世界のワイン造りをリードしていて、そこで造られるワイン達は世界中のワインラヴァ―の心を掴んで離しません。一口飲んだとたん、その土地の息吹や文化が感じられ、奥深く、心に残る味わいといえます。

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フレンチレストランでのペアリング

フレンチレストランでのペアリングの鍵は、料理とワインの相性を引き立てることです。例えば、脂っこい料理には酸味のあるリースリングやソーヴィニョン・ブランの白ワイン、またはタンニンの効いた赤ワインのカベルネ・ソーヴィニョンがよく合います。シーフードには、清涼感あふれる白ワインが最適です。また、甘みのある料理には、甘口のワインが相性抜群です。

フレンチ料理は通常、コース仕立てで提供されるため、ワインもグラデーションを意識して選ぶことが重要です。軽快なワインからスタートし、徐々に構成が複雑になるワインに移行することで、食事の後半にしっかりとしたクライマックスを演出できます。

最後に、自分の好みや個性を大切にしましょう。ペアリングは厳密なルールに縛られるものではなく、自由な発想で楽しむことができます。自分の舌と心に合った組み合わせを見つけるために、積極的に試行してみてください。

ご家庭での楽しみ方

レストランでは料理が主役となりますが、家庭では「今日は何を飲もうかな」というシチュエーションも多いでしょう。このような場合、料理とワインはどちらも重要な要素となります。家庭でワインをペアリングする際の絶対的な鉄則は、「濃い料理には濃いワイン」「軽い料理にはワイン軽いワイン」という、いわゆる「似たもの同士の組み合わせ」を意識することです。例えば、濃厚な料理にはボルドーのような渋みのしっかりした赤ワインが良く合い、軽やかな料理にはロワールのソーヴィニョンブランなどのスッキリとした白ワインが適しています。また家庭料理はチョイ足し文化が根付いており、様々な調味料を使って味をアレンジすることが一般的です。例えばトンカツにはトンカツソースやマスタード、レモン、大根おろしなどを添えることがあります。このような場合、トンカツに合わせるワインを選ぶ際も、これらの調味料との相性を考慮すると良いでしょう。
ただし、組み合わせには無限の可能性があります。意外な組み合わせが新しい味わいを生み出すこともありますので、家庭でワインを楽しむ際には、自分なりの発見を楽しむことも大切ですね。

2024.4.9
新たなワインの選び方「ワインの認証」

監修 ワインアドバイザー 佐藤雄介ソムリエ

有機栽培への関心の高まり

ここ数年で有機栽培への関心は高まっていて、みなさんも様々な場面で有機栽培、オーガニックという言葉を目にする機会が増えたのではないでしょうか。

化学肥料や農薬を使わずに栽培された野菜や果実は、本来の美味しさを楽しむことができ、安心して食べられるのはもちろん、生態系を守ることにも繋がります。それはワインのブドウについても同様で、オーガニックワインの消費量は世界で大きく拡大していて、日本での消費量も増加傾向にあります。

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ワインの認証

日本では10年程前から自然派ワインが注目を集め、最近では自然派ワイン専門のワインバーやレストランも人気を博し、大きなブームとなっています。ただ、自然派ワインというのは線引きが曖昧で、良いものも悪いものも一緒くたになっているのが現状と感じます。

自然な栽培方法で作られたブドウで、自然に造ったワインというニュアンスですが、大きく分けるとオーガニック、ビオディナミ、サステナブルの3つの農法に分けられます。その程度は生産者によって全く異なるため、中には本当に自然任せで手をかけずに造られた粗悪なワインも見受けられます。

このような状況下でワイン選びの助けとなるのが、認証です。先に挙げた3つの農法それぞれに認定機関が存在し、それぞれの機関が定める厳格な規格をクリアしたワインにだけ認証が与えられます。

認証マーク

ボトルのバックラベルに緑の葉っぱのマークを見つけたことはありませんか?認証を取得した生産者のワインには認証マークを記載することが許されます。認証マークは売場に数多く並ぶボトルの中からワインを選ぶ際の助けとなりますし、売り手側にとっても曖昧な線引きの自然派ワインの中から、自信を持ってお客様にお勧めするためのツールにもなります。

ワインを選ぶ際、裏ラベルの認証マークにもぜひ注目してみてください。色々な認定機関のマークがあるので、探すだけでも楽しいですよ。ただ、必ずしも認証マーク=美味しいワイン、という訳ではないですし、認証を取得していなくても素晴らしいワインを造る生産者も沢山いますので、店員さんやソムリエさんに相談しながらワイン選びをお楽しみください!

2024.2.13
カベルネソーヴィニヨンとソーヴィニヨンブラン

監修 ワインアドバイザー 佐藤雄介ソムリエ

世界共通のスタンダード品種

日本には世界中のワインが集まり、様々なブドウ品種、そして様々なスタイルのワインを楽しむことができます。レストランでソムリエが提案するワインペアリングには、国や産地だけではなく、スタイルでワインが選ばれるようになり、聞いたことのないような土着品種、そして各国のオレンジワインも登場して、料理との絶妙な相性を見せてくれます。

ワインの選択肢が増え、多様なワインが飲まれるようになりましたが、それでもカベルネ・ソーヴィニョンとソーヴィニョン・ブランの人気は高く、ワインリストには欠かすことができません。私の勤務していたホテルグループでは、各レストランのグラスワインに、この2品種とピノ・ノワールとシャルドネを必ず用意するという全世界共通のルールがありました。それだけ、世界中の人々に認識され、愛される品種なのです。

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華やかなワイン。エレガントなワイン。

ソーヴィニョン・ブランは世界中のワイン産地で造られていて、柑橘類やハーブの爽やかな香り、フレッシュでしっかりとした酸味が特徴の品種ですが、産地によって様々な表情を見せてくれるブドウ品種でもあります。

ニュージーランドではハーブのニュアンスがより強く爽やか、アメリカでは樽を使い華やかで力強くふくよかに仕上げるスタイルが見られます。同じフランスの産地でもボルドーではセミヨン等の品種とブレンドされふくよかなスタイル、ロワールではすっきり爽やかなスタイルのワインとなり、表情豊かな品種と言えます。

力強くて濃厚なカベルネ・ソーヴィニョン

ソーヴィニョン・ブランがフランス、ロワール地方からボルドー地方に伝わった際、カベルネ・フランと自然交配で生まれたのがカベルネ・ソーヴィニョンです。ボルドーの5大シャトー、カリフォルニアのオーパスワン、チリのアルマヴィーヴァ、イタリアのサシカイア等の偉大なワインはカベルネを主体にブレンドされています。

早い段階から楽しむことができますが、熟成を経ることで角が取れ、タンニンが丸くなり、複雑味が増していくのも大きな魅力です。力強いカベルネとエレガントなピノ・ノワールはワイン愛好家の人気を二分していて、フランスワインが好きな方でも、カベルネ主体のボルドー派とピノ・ノワールで造られるブルゴーニュ派に分かれるほどです。

カベルネとピノ・ノワール、ソーヴィニョン・ブランとシャルドネ、皆様のお好みはどちらでしょうか?ちなみに、私はどちらも好きです!

2023.12.12
ワインの表現

監修 ワインアドバイザー 佐藤雄介ソムリエ

ワインのコメントは難しい?

「香りは華やかで、複雑な味わいの素晴らしいワインです!」ソムリエやワイン愛好家の方がワインの味わいや香りを表現する際のコメント。
なんだかカッコよく聞こえませんか?難しそうに聞こえるかもしれませんが、ちょっとしたポイントを押さえれば、誰でもちょっとカッコいいコメントができるんです。

どんなワインにどんな表現ができるのか、具体的にみていきましょう。

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華やかなワイン。エレガントなワイン。

まずは「華やかなワイン」です。
特にヴィオニエやゲヴェルツトラミネールなど、アロマティック品種と呼ばれるブドウから造られる華やかな香りがしっかりと感じられる白ワインに使えるコメントです。

これと対照的なのが「エレガントなワイン」。きめの細かい泡と穏やかな香りのスパークリングワインや、控えめながらも優雅な香りと味わいの白ワイン、赤ワインに使われます。

力強いワイン。ピュアなワイン。

「力強い」と表現できるワインのタイプはいくつかありますが、一番分かりやすいのは樽熟成により味わいが凝縮し、香りにもボリューム感が出たワインです。近年では対照的なスタイルのエレガントなワインがトレンドと言えますが、樽のしっかり効いたワインにも根強いファンがいますね。

単一の品種から造られ、樽を使わずにステンレスタンクで発酵させたワインは、品種本来の香り、味わいをシンプルに表現しており、より前向きな表現で「ピュアなワイン」と呼べます。

この様にワインの特徴を端的に掴んで、それを端的に表現するだけでもちょっとだけカッコよくワインを表現することができます。特に自分の好みのワインを伝える時に端的な表現が活躍するので、ぜひ気軽にトライしてみてください。

2023.10.10
フレンチの名店“アピシウス”の情野 博之シェフソムリエが語る「家庭料理とワイン」

監修 ワインアドバイザー 情野 博之シェフソムリエ

マリアージュとは?

『この料理にはこのワインが合う』などと巷ではよく聞きますが、お食事とワインの組み合わせのことをフランスでは『結婚』を意味する『マリアージュ』とよく言われます。
このマリアージュ、難しいように思えますが意外にある法則を外さなければ、ある一定の満足感は得られます。もちろん『十人十色』ですので『合う!』と『合わない』は裏合わせです。今回は僕らプロが必ず行っている『合わせるポイント』の極意を伝授いたします。

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ソムリエが教えるペアリングのコツ

マリアージュと言われるとやや難しく考えがちですが、基本ポイントは二つしかありません。『シミラーな組み合わせ』と『コントラストな組み合わせ』です。
平たく言えば『似たもの同士の見合わせ』と『対極にある組み合わせ』しかありません。似た物同士は『同じような色調』『似たような味付け』『似たような香り』などを意味します。

一方対局の組み合わせは『脂っこいものとサッパリしたもの』など味覚的に対極にあるものを指します。ソムリエをやっていると、無難に似た物同士の組み合わせでワインを薦めればまず間違えなく『よく合って美味しい』となりますが、対極のコントラストの組み合わせは塩梅が難しく、『ノルかソルか』のケースが多いです。

お家で楽しむときのポイント

そんな所でシミラーな似た物同士のポイントを探るのも楽しみの一つです。
例えばフィレのトンカツとのマリアージュを考えると、似た物同士のポイントはトンカツからくる『脂分』、衣からくる『香ばしい香り』ですが、それをレモンと醤油で食べるとさっぱりとした味わいです。その場合はシミラーな組み合わせはシャルドネなどの白ワインで少し樽の効いた香ばしいアメリカなどニューワールドのシャルドネを選ぶのがよろしいかと思います。

また、別の食べ方としてトンカツソースにマスタードで楽しむケースは、濃厚でスパイシーな味わいと同じレベルの濃厚でしっかりとしたフルボディタイプの赤ワインを合わせると間違いない組み合わせになります。

極論は『サッパリした味わいには白ワイン』『濃厚な味わいには重心の低い赤ワイン』と言えます。難しく考えないで意外にシンプルな組み合わせの方が『幸せなマリアージュ』を迎えることができます。

2023.8.8
ワインの色

監修 ワインアドバイザー 佐藤雄介ソムリエ

第4のワイン、オレンジワイン

ワインの色といえば白ワイン、赤ワイン、ロゼワインが定番ですが、オレンジワインをご存知ですか?

世界的には以前より大きなブームとなっており、第4のカテゴリーとして認知されているオレンジワインですが、日本でもここ数年でレストランやワインショップ、スーパーでもオレンジワインを見かけるようになりました。

世界各地で造られていますが、白ブドウを赤ワインの造り方で醸造したものがオレンジワインです。果皮から溶け出した色素によってオレンジ色になります。
厚みがあり、適度なタンニンが料理との相性の幅を広げます。

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緑のワイン?黄色のワイン?黒のワイン?

実はオレンジ以外にも、緑、黄色、黒のワインが存在します!

ヴィーニョ・ヴェルデはポルトガルのミーニョ地方で生産される爽やかな白ワイン。完熟する前のまだ緑色の残るフレッシュなブドウから造られるため、ヴィーニョ・ヴェルデ=緑ワインと呼ばれます。アルコール度も低めで、微発泡の夏にぴったりなワインです。

ヴァン・ジョーヌ=黄色ワインはフランスのジュラ地方で造られるワインです。サヴァニャンという品種のブドウを使い、シェリーのように酸化熟成させることで黄色の色調を帯び、シェリーや紹興酒の様な複雑さを持った個性的なワインとなります。

フランス南西地方カオールでマルベックという品種のブドウから作られる力強くて濃厚な赤ワインは、その色調の濃さから黒ワインと呼ばれています。比較的お手頃なものもあり、しっかりめのお肉料理と気軽に合わせて楽しめる赤ワインです。

色々なワイン

さらには、フランス、ロワール地方などで灰色の果皮のブドウから造られるヴァン・グリ=灰色ワインというワインもあります。

また、カリフォルニアではピノ・ノワールなどの赤ワイン用のブドウを白ワインの醸造法で仕立てた淡いロゼワインをヴァン・グリと名付けてリリースしている生産者もいます。

白、赤、ロゼ、オレンジ、緑、黄色、黒、灰色、ワインの世界は思った以上にカラフルですね。

どの色のワインもそれぞれに個性的なスタイルがありますので、お好みに合う色を見つけて、その日の気分やお料理に合わせて色々なワインをお楽しみください!

2023.2.7
ワイン樽の秘密

監修 ワインアドバイザー 佐藤雄介ソムリエ

木樽熟成は高級品の証

街中のビストロやスペインバルなどで見かけることのあるワインの木樽ですが、そもそもワイン造りにおいて木樽はどのような影響があるのでしょうか。

木樽は職人が手間と時間をかけてひとつひとつをハンドメイドで造り、値段は1本で10万円前後のとても高価なものです。

しかし最近では醸造過程におけるワインの液体にオークチップというものを直接入れる方法が開発されて、比較的安価なワインでも木樽のような香りが楽しめるようになりました。

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木樽がワインに与える効果

木樽はオーク材から造られ、ワインの発酵や熟成に使用することで特別な風味を付加させることが可能です。

2つの代表的な生産国がアメリカとフランスで、アメリカンオークはバニラやココナッツの甘美な香りがはっきりと主張する場合が多いです。一方でフランチオークはナツメグやシナモンのようなスパイスがワイン本来の香味に溶け込み複雑味を与えます。

また、木樽の内側は直火で焼き付けられて黒くなっています。その焦がし具合によって焼き加減が存在し、しっかり焼けばその分コーヒーやカカオ、トーストのような印象が強くなります。

料理の良い料理と飲み方は?

では次に料理との相性を考えてみましょう。白ワインであれば焼き鳥やチャーシュー、赤ワインなら焼肉やBBQの焼いた香りが木樽の個性とマッチングします。

さらに和食にはかかせない調味料の醤油の香ばしい風味との相性も良く、お魚の煮付けと合わせるのもおすすめです。

ワイングラスはやや大振りなものを選び、いつもより少し温度を上げて飲むと風味のポテンシャルをさらに引き出せます。

2022.10.11
お肉に合わせる赤ワイン

監修 ワインアドバイザー 佐藤雄介ソムリエ

料理を引き立てるワイン

メインとなる肉料理に赤ワインを合わせて楽しむ時間は、食事のハイライトとも言えるひと時ではないでしょうか。上質なお肉と添えられたソース、そこに相性の良い赤ワイン、考えるだけでお腹が空いてしまいますね。

お肉の種類と料理のスタイルに合わせてワインをチョイスすることで、お料理をより一層美味しく楽しむことができます。そこで今回は、代表的でポピュラーな牛肉と豚肉に焦点を当ててみます。

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牛肉とワイン

牛肉を使ったお料理と言えば、肉厚なステーキ、すき焼き、赤身肉を使ったビーフシチュー等があります。これらの味付けがしっかりした牛肉料理には、ワインも同様にしっかり目で力強いもの、ブドウ品種で言うとカベルネ・ソーヴィニョンやシラー、マルベック等がお勧めです。

スパイシーな味付けのお料理にはスパイシーなシラー、すき焼きのように甘みがあるものにはジンファンデルというように、共通項のある組み合わせを選ぶと更に相性が高まります。

豚肉とワイン

次に豚肉を使ったお料理はどうでしょう。ご家庭の食卓にも登場するBBQスペアリブ、角煮、生姜焼き等でイメージしてみましょう。牛肉に比べると肉自体も味付けも優しく、甘みのニュアンスがあるのが特徴です。合わせるワインも同じ方向性で考えられます。豚肉料理には優しい口当たりで、滑らかなタンニンのミディアムからフルボディ、品種で言うとピノ・ノワールやガメイ、グルナッシュがお勧めです。

サンジョベーゼから造られるキャンティ・クラッシコは牛肉にも豚肉にも合いますが、上質なTボーンステーキにはキャンティ・クラッシコ・リゼルヴァを、カジュアルなポーク・ソテーのトマトソース等にはスタンダードのキャンティ・クラッシコを合わせるという様な、料理とワインの格を合わせるというペアリングもおしゃれですね。

2022.8.16
ワインの適正温度

監修 ワインアドバイザー 佐藤雄介ソムリエ

白ワインはよく冷やして?
赤ワインは常温で?

ワインにとって温度は非常に大切な要素の一つです。ご家庭でワインを楽しまれる際、皆様はワインの温度を気にされていますでしょうか?

スパークリングと白ワインは冷蔵庫でしっかり冷やして、赤ワインは常温で、というのがワインの適正温度の入口となりますが、今回はワインをより一層美味しくお楽しみいただくためのもう一歩踏み込んだポイントをお話します。

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スパークリングと白ワインの適正温度

スパークリングワインや白ワインは冷蔵庫でしっかりと冷やして、すっきりと爽やかに楽しみたいですよね。ですが、中には冷やし過ぎない方が本来の良さを楽しめるワインもあります。

例えば有名な白ワインのシャブリにはスタンダードの村名、一級畑、特級畑の3つのランクが存在します。村名のシャブリは軽快な飲み口と爽やかな酸味を楽しむワインですから、冷蔵庫でしっかり冷やすことでその良さを発揮します。逆に特級のシャブリは複雑味やボリューム感、熟成感が特徴ですので、冷やし過ぎるとその良さが隠れてしまいます。村名の適温が6℃から8℃とすると、特級は10℃から12℃というところでしょうか。

ただ、温度を測りながらワインを飲むというのも無粋ですので、基本的には冷蔵庫でしっかり冷やし、飲み始めたら冷蔵庫に戻す、或いは出したままにして適温に近づけるやり方がお勧めです。

スパークリングワインも同様の考え方が出来ます。すっきりとしたタイプであればしっかり冷やし、ふくよかなタイプであれば、少し高めの温度が適温となります。

赤ワインの適正温度

「赤ワインは室温で」、よく聞くフレーズですが、この室温とは何度のことだと思いますか?これはフランスなどヨーロッパの石造りの家の室温のことで、18℃前後を指すと言われています。

現代の日本ですと23℃から28℃くらいでしょうか。ですので、室内に置いたままのワインは飲む前に冷蔵庫で30分から1時間ほど冷やすことで適温に調整するとより美味しくいただけます。15℃くらいに保たれたワインセラーで保管してあると、グラスに注いで飲む際に適温になります。

白ワイン同様、赤ワインもタイプによって適温が異なります。例えばボジョレー・ヌーヴォーのような軽やかなタイプは12℃前後、ブルゴーニュのような華やかなミディアムボディは16℃前後、ボルドーのような重厚なフルボディは18℃前後が飲み頃となります。

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